お風呂に黒カビが発生するのはなぜ?場所別の掃除方法と予防法を解説!

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お風呂に黒カビが発生するのはなぜ?
場所別の掃除方法と予防法を解説!

 

「気づいたらお風呂に黒カビが生えていた……」「黒カビがなかなか落ちない……」とお困りではありませんか?
お風呂は家の中でも特に黒カビが発生しやすく、放置してしまうと完全に落とすことが難しくなるため、適切に対処したいものです。

そこで本記事では、お風呂に黒カビが発生する原因を、場所別の掃除方法とともに解説します。
予防法も紹介しますので、いつでもきれいなお風呂に浸かりたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

お風呂にある黒カビの正体とは

黒カビは黒い点のように繁殖していく菌の一種で、正式名称を“クラドスポリウム”といいます。
黒カビがほかのカビと異なるのは、根が深く、一度生えると簡単には落とせないという点です。

黒カビは本来は土の中にいる菌ですが、菌のもとである“胞子”が非常に軽いという特徴があります。
そのため、家の中に胞子があると、少しの風が起きるだけで胞子が空気中に舞い、付着した場所に根を張って、いつの間にか繁殖してしまいます。
さらに、表面だけを掃除しても、根が残っていれば再び生えてしまうので、非常に厄介なのです。

また、生えてしまった黒カビを放置すると、見た目が悪いだけではなく、人体に悪影響を及ぼしかねません。

赤カビ(ピンク汚れ)と黒カビの違い

お風呂や水回りなどによく見られるピンク汚れは、“赤カビ”とよばれます。
ただし、赤カビは黒カビとは異なり、実際にはカビではありません。

赤カビは、酵母菌の一種である“ルドトルラ”や“メチロバクテリウム”といわれる菌が繁殖したものです。
石けんカスが栄養分となるため、浴室の排水口付近やシャンプーボトルの底などによく見られます。
水分だけでも増殖できるゆえに、一度発生すると急激に増えていくのが特徴です。

赤カビ自体は人体に影響を与えるものではありませんが、放置することで黒カビの発生につながる可能性があります。
黒カビになってしまう前に、赤カビを見つけたら速やかに除去しましょう。

お風呂に黒カビが発生する原因

黒カビは、いくつかの条件がそろうと発生しやすくなります。
具体的には、以下の通りです。

お風呂に黒カビが生える条件

  • 温度が20~30℃程度である
  • 湿度が70%以上ある
  • 栄養分となるものが豊富にある
  • 酸素がある

湿度が60%を超えると、黒カビの活動が活発になり、70%以上の状態が続くと、2〜3か月程度で黒カビが発生します。
また、ゴムパッキンやタイルの溝などには水滴が残りやすく、シャンプーの泡や石けんカス、皮脂汚れなどが溜まります。

お風呂には温度・湿度・栄養分の条件がそろいやすく、こまめに掃除しなければ、黒カビが発生してしまうというわけです。

お風呂の黒カビ掃除で用意するもの

ここまでご紹介したように、黒カビは見た目が悪いだけではなく、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、お風呂は毎日使う場所ですから、清潔さを保ちたいものです。

黒カビを見つけたらすぐに除去する必要がありますが、「具体的にはどうすればよいのか」と思われているかもしれません。
そこでここからは、お風呂の黒カビ掃除に必要な洗剤や道具、適した服装を紹介していきます。

黒カビ取り剤

黒カビ取り剤には、以下の3種類があります。
それぞれの特徴を紹介しますので、状況に応じて使い分けてみてください。

種類①塩素系漂白剤

深く根を張ったお風呂の黒カビには、塩素系漂白剤を使うのが効果的です。
塩素系漂白剤の特徴を、以下にまとめました。

塩素系漂白剤の特徴

  • ph12程度でアルカリ性が高い
  • 除菌・漂白効果がある
  • 塩素臭が強い
  • 酸性の洗剤と混ぜると有毒なガスが発生する

塩素系漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする洗剤で、カビキラーやカビハイターなどがあります。

お風呂の壁や天井などの広い範囲の黒カビを落とすには、泡で出てくるスプレータイプを使うと便利です。

ただし、塩素系漂白剤を酸性の洗剤と混ぜると有毒なガスが発生します。
塩素系漂白剤を使用する際は十分に換気したうえで、酸性洗剤と混ざらないようご注意ください。

種類②酸素系漂白剤

塩素系漂白剤と比較すると洗浄力は劣るものの、酸素系漂白剤もお風呂の黒カビを取り除くのに有効です。
酸素系漂白剤の特徴は、次の通りです。

酸素系漂白剤の特徴

  • アルカリ性である
  • 除菌・漂白効果がある
  • 無臭である

酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムや過酸化水素を原料とする洗剤で、オキシクリーンなどが該当します。
顆粒タイプと液体タイプがあり、塩素系よりも洗浄力は劣りますが、除菌・漂白効果が高い洗剤です。

種類③重曹・クエン酸

重曹・クエン酸も、お風呂の黒カビを掃除する際に適しています。
重曹・クエン酸の特徴は、以下の通りです。

重曹・クエン酸の特徴

  • 身体・環境にやさしい
  • 塩素系・酸素系漂白剤よりも洗浄力は弱い
  • 無臭である

小さいお子さまやペットがいらっしゃるご家庭では、身体にやさしい重曹・クエン酸をお風呂掃除に使用するとよいでしょう。
洗浄力はほかの洗剤に比べて劣るものの、きつい匂いもなく、有毒ガスが発生することもないため、安心して使うことができます。

アルコールスプレー

強力な塩素系漂白剤を使えない場合は、アルコールスプレーを使うのもおすすめです。
黒カビは菌なので、アルコールで除菌することができます。

なお、アルコールスプレーに漂白作用はないため、黒カビによって黒くなってしまったシミの部分をきれいにすることはできません。
しかし、除菌作用によって黒カビの胞子を死滅させられるので、新たな黒カビの予防につながります。

掃除道具

お風呂の黒カビを掃除する際に、用意する掃除道具は以下の通りです。

黒カビを取り除く際の掃除道具

  • 黒カビ取り剤
  • 雑巾
  • ゴム手袋
  • マスク
  • スポンジ
  • 歯ブラシ
  • ラップ

掃除を始める前にお風呂の換気扇を回しておき、残った水分は雑巾で拭き取りましょう。
黒カビ取り剤が薄まらずに、十分な効果を発揮することができます。

黒カビ取り剤の使用時には、肌を守るためにゴム手袋と、気分が悪くならないようにマスクを着用することが欠かせません。
塩素系漂白剤が服につくと色落ちするので、汚れたり色落ちしたりしても問題ない服を着用することも重要です。

また、黒カビの生えている範囲が広い場合は一気に掃除できるスポンジを、範囲が狭い場合は使い古しの歯ブラシを使用するなど、掃除道具を使い分けるのもコツです。

黒カビ取り剤の効果を高めるには、塗布したあとに数分程度ラップをかけて、乾燥・蒸発を防ぐことをおすすめします。

【場所別】お風呂の黒カビの掃除方法

ここからは、お風呂の黒カビの掃除方法を場所別に解説していきます。
場所ごとに適した方法がありますので、掃除の際にお役立てください。

場所①お風呂のゴムパッキン

お風呂のゴムパッキンに生えた黒カビを取り除くには、塩素系漂白剤を使うのが効果的です。
ゴムパッキンは柔らかい素材であるゆえに、黒カビの根っこである“菌糸”が深く入り込んでしまう可能性があるからです。

黒カビが発生しているゴムパッキンに塩素系漂白剤をかけ、15〜30分程度放置して洗い流しましょう。
塩素系漂白剤は菌を死滅させ、菌糸まで作用して色素を分解します。
ただし、ゴムパッキンは劣化に弱いので、強くこすったり、ひと晩中放置したりするのは避けてくださいね。

また、ゴムパッキン専用の塩素系漂白剤が販売されています。
容器の先端がペンのようになっていて揺りやすく、ジェル状で垂れてこないので便利です。

場所②お風呂の床

頑固なお風呂の床の黒カビも、塩素系漂白剤を使って掃除するとよいでしょう。

黒カビが生えている床の場所に塩素系漂白剤をかけ、ティッシュペーパーやキッチンペーパーを被せて、
その上からさらに塩素系漂白剤を追加します。

15〜30分程度放置したあとに洗い流せば、きれいになります。
黒カビが残っている部分がある場合は、スポンジで優しく擦り落としてくださいね。

お風呂の床は、シャンプーの泡や石けんカス、皮脂汚れなどが溜まりやすく、黒カビが発生しやすいので、しっかりと対策することをおすすめします。

場所③お風呂の天井

お風呂の天井の黒カビには、酸素系漂白剤の使用がおすすめです。
40〜45℃程度のお湯1Lに対して酸素系漂白剤を小さじ1入れて混ぜ、雑巾を浸してよく絞ります。
フロアワイパーに絞った雑巾をつけて、天井を拭きましょう。

その後、乾いた雑巾で水気をしっかりと取ってください。
椅子の上に乗って掃除する場合は、転倒しないように足場を十分に安定させることが大切です。

特に天井の角のほうは拭きにくく、水滴が残りやすいので、入念に拭いておきます。
仕上げにアルコールスプレーを吹きかけておくと、黒カビ予防になりますよ。

お風呂の天井は手が届きにくく、「あまり掃除していない…….」「掃除するのが大変」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、浴室内の暖かい空気は上のほうに溜まり、浴槽からの湯気が水滴として残ります。
黒カビが生える条件がそろうため、お風呂の天井こそ黒カビを対策すべき場所なのです。

お風呂の黒カビの予防法

最後に、お風呂の黒カビの予防法を5つ紹介します。
普段の入浴後や掃除の際に少し意識するだけでも黒カビの予防につながるので、ぜひ試してみてください。

予防法①お風呂の使用後は熱湯をかけ、その後冷水をかける

黒カビを発生させないためには、入浴後50℃以上のお湯をお風呂全体にかけましょう。
黒カビは熱に非常に弱く、50℃以上のお湯をかけることで、成長途中の黒カビも含めて死滅させられるためです。
お湯で浴室を流すことで、シャンプーの泡や石けんカス、皮脂汚れなども取り除くことができます。

さらに、お湯のあとに冷水をかけることで、浴室内の温度を下げて黒カビの繁殖を抑えられますよ。

ただし、浴室の配管の耐熱温度は60℃程度なので、それ以上の温度のお湯を流すと配管を傷めるおそれがあります。
60℃以上にはならないよう、温度にはくれぐれもご注意ください。

予防法②お風呂の使用後は水気を切る

入浴後や掃除したあとは、水切りワイパーや乾いた雑巾などで浴室の水気を拭き取ることでも、
黒カビが生えるのを抑制することが可能です。

シャンプーや石けんの容器、椅子や風呂桶など、小物の水滴も見逃さないことが大切です。
たとえば、椅子は浴槽のへりに掛けておいて、床から離して水を切っておくとよいでしょう。

予防法③お風呂の使用後はしっかりと換気する

お風呂の黒カビを予防するには、入浴後しっかりと換気することも欠かせません。
お風呂に窓がある場合は入浴後必ず窓を開け、換気扇がある場合は24時間つけっぱなしにしておくとよいでしょう。

換気扇をつけっぱなしにすると、「電気代がかなり高額になるのでは」と思われるかもしれません。
しかし、たとえ1か月つけっぱなしにしても、電気代は100〜300円ほどです。

生えてしまった黒カビの掃除には、多くの労力がかかるのは避けられません。
そのため、常時換気をして黒カビを予防することをおすすめします。

予防法④お風呂の中になるべく物を置かない

お風呂の中に物をあまり置かないのも、黒カビの予防法の一つです。
浴室内に物があるほど、水滴を拭き取る手間がかかるため、そもそもの数を減らすとよいでしょう。

シャンプーやボディーソープなどの容器の底には水が溜まりやすく、黒カビが発生することがあります。
最近では、シャンプーの詰め替え用のパックに直接ポンプをつけて、吊るして使える便利グッズも販売されているので、活用するのもおすすめです。

また、お子さまがお風呂で使うおもちゃは、浴室内で保管すると黒カビが発生してしまうかもしれません。
浴室内に置きっぱなしにせず、使うときだけ持ち込みましょう。

予防法⑤防カビ剤を利用する

黒カビを予防したいなら、防カビ剤も積極的に利用しましょう。
黒カビは生えてからでは処理が大変になるので、いかに発生させないようにするのかがポイントです。

黒カビ防止剤は、非塩素系でニオイもなく効果が長持ちするスプレータイプや、銀イオンの煙で黒カビを防止する置き型タイプなどさまざまな種類があります。
ご家庭の環境に合わせて、黒カビ防止剤を選んでみてくださいね。

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次亜塩素酸を中心に、カビの除去に特化した特殊な成分が配合されています。
黒カビが発生しやすいお風呂のゴムパッキンや床、浴槽の蓋はもちろん、洗面所や窓、壁紙など家中で使うことが可能です。

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ジェルタイプは、柔らかいジェル状の液剤で、細かい部分やピンポイントにつけたいときに便利です。
増粘剤を使用していないので、シャワーでサッと洗い流すだけで掃除が完了します。
塩素系洗剤ですが、ツンとしたニオイがしないのも嬉しいポイントです。

泡スプレータイプにも、高濃度の除去成分が配合されており、泡成分がしっかりと浸透していきます。
黒カビを速攻分解してくれて、ジェルタイプと同様にシャワーで洗い流せるため、広範囲の汚れを取り除くうえで心強い味方になってくれます。

さらに黒カビを落としたい場合は、ジェルや泡スプレーを塗布したあとにラップを被せてみてください。
揮発を防げるので、より一層効果を発揮しますよ。

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まとめ

本記事では、お風呂に黒カビが発生する原因を、場所別の掃除方法とともに解説しました。

カビは、温度・湿度・栄養分の条件がそろうと発生しやすくなります。
お風呂には温度・湿度・栄養分の条件がそろいやすく、こまめに掃除しなければ、黒カビが繁殖してしまうのです。
ゴムパッキンや床、天井の場所ごとに適したカビ取り剤と道具を使用して、毎日のお風呂掃除を徹底しましょう。

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