トイレの悪臭に悩んでいる方に向けて、臭いの原因と対処法・対策法について解説する記事です。
トイレは臭いが発生しやすい場所ですが、ひどくなると浴室まで臭いが漂ってしまい生活環境を悪化させます。
毎日過ごしている生活環境ですから、少しでも快適にしたいと思われていることでしょう。
しかし臭いの原因は複数あり、「掃除をしているのに臭い」と感じることも少なくありません。
そこでこの記事では、トイレの臭いの原因について深掘りし、対策法・対処法をご紹介していきます。
臭いの気にならない空間にしたい、効果的な臭い対策法が知りたいと思われている方にとって、役立つ記事となるはずです。
目次
トイレが臭い原因
まずはなぜトイレが臭いのか、以下5つの原因に関してチェックしていきましょう。
原因1:尿のアンモニア臭
大きな原因のひとつとなるのが、尿のアンモニア臭です。
尿の中に含まれる尿素は、菌の代謝物により分解されてアンモニウムイオンになり、アンモニア臭を発生させます[1]。
尿は空間内に飛び散って長期間残りがちなので、空間全体にアンモニウムイオンが付着していることも少なくありません。
いつも臭いが気になる場合は、尿の飛び散りによりアンモニアが発生している可能性が高いでしょう。
原因2:尿石
便器についた尿石も嫌な臭いのもととなる物質です。
尿石とは、尿によりできるがんこな汚れのことを言います。
尿素がアンモニウムイオンになるとpHが上昇します[1]。
すると尿内に含まれるリン酸・カルシウム・マグネシウム・アンモニウムが尿石と呼ばれる固形化汚れへと変化する仕組みです[1]。
尿石にはたくさんの穴が開いていることから雑菌が繁殖しやすい環境[1]。
増殖した菌はさらにアンモニアの生成を促すので、継続的な強い悪臭を発するようになります。
原因3:便に含まれるガス
便に含まれるガスが悪臭を発することも少なくありません。
便には悪臭を発するガスが含まれており、空間の中に漂うことで悪臭を感じるようになります。
ガス状の悪臭のもとは床・壁・天井などに付着し、臭い物質を放散する性質を持つ物質です[2]。
ガスが空間内に付着すると、継続的に悪臭を発するようになってしまいます。
原因4:カビ
尿や便ではなく、カビが臭いのもととなっている可能性もあります。
トイレには常に水があるため湿度が高く、カビが発生しやすい環境となっているためです。
常に水が溜まっているタンク内や換気扇などについてしまうことがあり、気づかないうちにカビの温床になってしまっていることも考えられます。
カビの中には悪臭を発するものもあり、 ジ オスミンや2-メチルイソボルネオールなどの臭気成分を放つものが確認されています[3]。
気づかない部分にカビが繁殖していて、臭いを強めている可能性もあるでしょう。
関連記事:浴室(お風呂)のカビの原因と予防するために方法について解説
原因5:下水
下水から逆流する悪臭が原因であることも少なくありません。
便器から流れた水は下水管へとつながっているため、
下水管の悪臭がトイレの中に逆流し、空間の臭いの原因になるケースも見られます。
通常であれば便器に常に溜まっている水である「封水」が、下水管からの悪臭の逆流を抑えてくれます。
しかし旅行や出張などで長期間にわたり便器を使わない場合などには、封水が不足してしまうこともあるでしょう。
封水が不足すると下水管からの悪臭を防ぐためのものがなくなり、下水管からの臭いが発生しがちになります。
トイレの臭い元
トイレの中で嫌な臭いが発生する箇所はいくつかあります。
便器だけをきれいにしても、なかなか解決にむすびつかないことも多いので、臭いのもととなる箇所を知っておくことが大切です。
臭いの元1:床・壁
床や壁は、尿が飛び散りやすい箇所です。
そのため尿から発生する悪臭のもとであるアンモニアや尿石などが付着しやすい箇所とされます。
尿の飛び散りにより気づかないうちに、雑菌が繁殖しがちな箇所でもあります。
臭いの元2:便器
便器は悪臭が起こりやすい箇所です。
目に見えるところだけを掃除している場合、便器の裏側などに汚れが付着し、悪臭の発生源になっている可能性もあるでしょう。
尿の飛び散りは便座の裏側・便器の接合部などの細かな場所にも起こります。
細かな部分まで徹底的に掃除をすれば、悪臭への対策となるかもしれません。
臭いの元3:水洗用タンク
水洗用タンクはカビの繁殖により悪臭が発生しやすい箇所です。
毎回の掃除で水洗用タンクの内部までしっかりときれいにする方は少ないのではないでしょうか。
常に水があり、湿度が高い水栓用タンクの内部はカビにとって居心地の良い環境です。
タンク内を確認して、カビが発生していたとしたら徹底的に除去してください。
臭いの元4:天井
見落としがちな天井が臭いの発生源となっていることも考えられます。
便から発生されるガスは空間内へと充満し、天井にも付着する可能性があるのです。
また換気扇にホコリが溜まっていれば、悪臭を外に追い出しにくくなるかもしれません。
さらにホコリをえさにして、カビや雑菌が繁殖することも考えられます。
気になる場合は、天井や換気扇の汚れもしっかりと落とすようにしてください。
臭いの元5:トイレの備品
個室に置いている備品が臭いの発生源になっていることもあります。
たとえばマット・スリッパ・便座カバーなどのメンテナンスが不十分な場合があげられます。
壁や床、天井だけでなく、悪臭のもとは備品にも付着します。
備品をしばらく洗濯していないようであれば、すべて洗濯をしてみましょう。
トイレが臭い時の対処法
それでは悪臭が気になる場合、どのように対策をすれば良いのでしょうか。
まず実施したい対処法について、3つの方法をご紹介しています。
対処法1:掃除する
臭いの原因を除去するための対策として欠かせないのが、掃除をすることです。
悪臭のほとんどは空間や便器、備品などに付着した臭いのもとやカビが原因で発生しています。
そのため根本的に解消するなら、掃除をするのがいちばんです。
換気扇や天井もしっかりと拭いて、備品もすべて交換すれば臭いのもとはほとんどなくなるはずです。
対処法2:消臭剤を置く
臭い対策のひとつとして、消臭剤を設置するのも効果的です。
ドラッグストアやスーパーには、消臭剤がたくさん販売されています。
ただ設置するだけで消臭効果が得られて手軽なので、設置して様子を見てみましょう。
対処法3:消臭スプレーを使う
今すぐに効果があるトイレの臭いへの対処法を求めているなら、消臭スプレーを使うのも良い方法です。
消臭スプレーは局所的な効果があり、即効性が期待できます。
また製品によっては除菌効果を兼ね備えているものもあり、今後の菌の発生も予防できるでしょう。
空間内にスプレーするだけで良い手軽さも魅力です。
掃除をした後に消臭スプレーを吹きかけておけば、消臭・臭い予防の両方に効果が期待できます。
トイレの臭いを対策・対処するには原因を除去するのがいちばん
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、トイレの臭いの原因と対策法・対処法がご理解いただけたと思います。
悪臭予防には掃除が欠かせません。
しかしSourif(スリーフ)の除菌消臭スプレーも併用していただければ、さらなる効果が発揮されるはずです。
[1]参照:JSTAGE:(PDF)駅舎トイレの臭気調査と対策技術の研究
[2]参照:JSTAGE:(PDF)トイレ空間における臭気対策技術に関する研究(その1)
[3]参照:JSTAGE:(PDF)カビ汚染とエアコン